牛の呼吸音と副雑音(断続性ラ音と連続性ラ音)について

この記事はやや医学的な目線で牛の呼吸音を聞くことについて解説していきます。基本的には聴診器を使用した場合の解説になりますので医療従事者向けになります。

牛の呼吸音と副雑音(断続性ラ音と連続性ラ音)について

牛を聴診して聞くことができる呼吸音

牛の聴診でわかることには大きく3つあります。1つ目が身体の中で異常が起きている場所が特定できます。2つ目が身体で起きている異常の状態が推定できること、3つ目が病変の質や現状を理解することが考えられます。

健康な時には聞くことができないような音を聞くことや、音のサイズの変化で判断していきます。

牛の呼吸音の種類について

牛の呼吸音が正常な場合には気管・主気管支で呼吸時に音が聞こえます。胸壁でも呼吸音が聞こえますね。

牛の呼吸音が異常な場合に3つの変化が考えられています。

牛の気管支呼吸音

通常、高周波の音は肺組織フィルター作用によって聴くことができないのですが、肺が硬化している時や肺がペタッとくっついてしまうほど空気が入っていない状態(無気肺)、線維症などで肺組織の密度が上昇し、高周波が聞こえるようになります。

牛の呼吸音の消失と減弱

気道閉塞、横隔膜麻痺などによって肺区域への気流が制限されるような病態がある時には呼吸音が消えたり、音が小さくなります。

胸水貯留、肥満ではインピーダンス不適合のため、組織の境界で呼吸音が反射されてしまいます。

牛の副雑音

牛の副雑音には断続性ラ音(湿性ラッセル)と連続性ラ音(乾性ラッセル)があります。音の特徴を説明していきます。

断続性ラ音(湿性ラッセル)

空気が分泌物を通過するときに発生する水泡性の音です。破裂様の開放音が聞こえます。断続性ラ音には2種類あり粗い断続性ラ音(低調、音量大)と細かい断続性ラ音(高調、音量小)になります。

連続性ラ音(乾性ラッセル)

連続性の高調な音で、ヒューヒューという音が聞かれる場合。

牛の聴診で呼吸音を聞く時のポイント

牛に聴診器を当てるときの参考にしてくれたら嬉しいです。牛は肺の前部の疾患が非常に多くなっているため前肢、肩甲骨に隠された腋下(脇の下)に聴診器をしっかりあて、聴診していきましょう。

初期の肺炎診断において、左右の前葉の診断が重要である。

断続性ラ音が聞こえた時には気道抵抗の増大や閉塞など、重篤な呼吸不全を招く恐れがあるので、注意しましょう。

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