牛の 第一胃鼓腸症 と第一胃の役割について解説

第一胃鼓腸症は第一胃にガスや泡が異常にできてしまい、直ちに対処しなければ死亡することもある疾患です。獣医師法では切迫と殺が認められるほどの緊急性がある疾患です。

牛の 第一胃鼓腸症についての理解をして行こう

牛の第一胃の役割とは?

牛の第1胃の正常pHは6~7程度(弱酸性)でビタミン合成を行なっています。合成可能なビタミンにはビタミンB群やビタミンKがあります。合成ができないビタミンにはビタミンAやビタミンDがあります。

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牛の第一胃鼓腸症の原因

第一胃で産生されたガス(CH4,CO2)が急速に産生されること、また曖気障害により第一胃の内圧が急速に高まり呼吸および消化機能が障害され症状をもたらします。

泡沫性とガス性に分類されます。

泡沫性では胃内のガスと粘液が混ざることで容易には排除ができないことが特徴です。マメ科植物のあげすぎによる第1胃鼓腸症はこちらになります。

遊離ガス性では食道梗塞、第一胃運動減退などにより曖気障害が起こりガスが貯留することで誇張します。充満している物質がガスであるため容易に排除できることが特徴です。

牛で起こる食道梗塞について

牛の食道梗塞教科書的には根菜類やリンゴなどの誤嚥が原因となっていますが、シーンによって梗塞の原因は様々です。

症状は流涎、嚥下および曖気障害でこれが原因で急性鼓脹症を継発します。

治療は取り除くか胃へ押し出すかの2つです。取り除く場合は用手での除去(食道上部)、食道切開が考えられ、胃へ押し出す場合はカテーテルや胃汁採取器で押し込むことが考えられます。

牛の第1胃鼓腸症の症状

第一胃鼓腸症の症状は様々ですが初期では外見的な症状は左側上膁部が膨隆、突出が起こります。

その後、病態の進行に伴い腹囲全体が膨満することで食欲不振~廃絶、不安状態や疝痛症状が起こります。

末期では呼吸が促迫することで舌が露出してきます。苦しいので開口呼吸、呼吸困難と続き、最終的には窒息死を起こします。

第一胃鼓腸症の治療

牛の第一胃鼓腸症の治療は基本的に「胃内ガスの排除」を考えます。ただし、全ての鼓腸症が同じ治療法ではないため注意が必要です。

遊離ガス性鼓脹症の場合は溜まっている物質がガスであるため穿刺、カテーテルで容易に除去することができます。

泡沫性鼓脹症の場合はガス(気体)ではないため第一胃切開で排除をしなければいけません。

まずは状況の把握を初期に考える必要があります。

牛の第一胃鼓腸症の予防

牛に給与する飼料中の粗繊維量を維持することが重要です。穀類などの多給を避けましょう。放牧時の馴致も効果的であるとされています。

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