牛の 第四胃変位 の原因や症状を解説|左方変位と右方変位

この記事では第四胃左方変位と右方変位の病態と症状について解説していきます。

牛の 第四胃変位 の原因/症状|左方変位と右方変位の違い

第四胃が正常な位置から変位することで他の臓器を圧迫し、障害が起こることが原因になります。ガスが貯留し、食べたものが輸送されなくなってしまいます。

起こりやすい牛と時期は分娩直後の乳牛になります。

基本的には左方変位の方が多く、右方変位は少ないです。右方変位はそのまま捻転することが多く緊急性が高いことも特徴です。

牛の第四胃変位の原因

第四胃変位の原因は大きく5つほどが考えられていますが、複数の要因が組み合わさって起こることもあります。

1:機械的要因

分娩後に第一胃の容積が縮小することで、腹腔に隙間がぽっかりと空いてしまいます。これにより変位が起こりやすくなるという構造的な要因です。

2:飼料

飼料の繊維質が不足するとルーメンアシドーシスになり、そこから変位を起こすことがあります。

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3:第四胃アトニー

第四胃が弛緩してしまい、ガスの排泄ができないことに起因します。

4:合併症

ケトーシスや子宮炎、乳房炎や乳熱と併発することもあります。

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5:遺伝

生まれつき腹部容積が大きい牛も発症しやすくなります。

牛の第四胃変位の症状と診断

一般的な疾患の症状である食欲の低下、脱水が起こり、第一胃運動の低下や食滞により排便量の減少が認められることがあります。

ケトーシスや脂肪肝との併発も起こり得ます。

診断は超打診による有響性の金属音(ピング音)がキーとなってきます。場所は左方変位と右方変位で異なり、左方変位は左側の膁部前半、右方変位は右側の第五肋間付近にて聴取できます。

牛の第四胃変位の治療

牛の第四胃変位の治療は教科書的には外科的治療と輸液療法、左方変位のみローリング法があるとされています。

外科的な整復は開腹手術や瓶つり法(バースーチャー法)があり、輸液療法には水・電解質異常の補正が考えられます。

牛の第四胃右方変位から起こる第四胃捻転

第四胃右方変位はそのまま捻転するケースが少なくありません。症状自体は変位とさほど変わりませんが、重症化します。

右方変位整復後にも第四胃の通過障害を起こすことがあります。消化管の虚血により嫌気性代謝による乳酸が発生、代謝性アシドーシスを起こす場合もありますね。

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