牛の 外傷性心膜炎 (創傷性心膜炎)が起こる理由と症状

この記事では牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)について書いていきたいと思います。

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)を徹底解説

異物の誤飲による発症が原因として考えられる牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)を詳しくみていきましょう。

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)が発生する理由とは2つ

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)が起こる理由としては2つあります。

1つ目は横隔膜を穿孔した異物が直接的に心膜・心外膜を障害し、炎症を発生することが考えられています。

2つ目は異物の誤飲(金属異物、尖鋭異物)により第二胃炎あるいは腹膜炎、胸膜炎(横隔膜炎)が発生し、そこからの継発になります。

どうして異物を誤飲すると牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)が起こるの?

牛は元来、金属製の異物(釘など)を飲むことが多くあります。これにより第二胃炎、胸膜炎が起こります。

釘や先端が尖っているものの場合はこれが第二胃を穿孔します。

心膜の損傷され心膜・心外膜に炎症が起こります。これが心膜炎の由来です。症状を理解するにあたってはこの後も重要で炎症が起こり、長引くと心膜が肥厚し、心嚢水貯留(炎症性滲出液) します。

この心嚢液が心臓を圧迫(心嚢圧上昇)し、心臓の拡張障害が起こり、この障害に代償するように心臓の肥大が起こるという病態生理になっています。

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)で考えられる症状

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)が起こる症状も2つで異物が身体内でどのような動きをしたかによって異なります。

異物が直接心膜を損傷し、心膜周囲の炎症のみ

異物が直接的に心膜を損傷し、循環障害が起こります。

具体的な症状は牛で一般的な循環器病の全身症状であるチアノーゼ、下顎・胸垂の冷性浮腫、呼吸困難、頸静脈怒張などが起こります。

第二胃炎あるいは腹膜炎、胸膜炎(横隔膜炎)を併発

異物が第二胃炎や胸膜炎、腹膜炎を起こし、これが引き金となって外傷性心膜炎を起こします。

循環障害、食欲低下や栄養障害による外貌の変化、元気および外部への反応低下が起こります。

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)の診断

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)は臨床症状から診断することが重要になります。

身体検査ではチアノーゼ、下顎・胸水の冷性浮腫、頸静脈の怒張、拍動聴診で拍水音を確認することが考えられます。

血液検査では慢性炎症像(白血球数増加)、アルブミン/グロブリン比の低下 (特にアルブミンの低下)が考えられます。

心電図検査では多くの場合で低電位が起こります。

超音波検査では心嚢の拡張と滲出液の貯留、心膜・心外膜の肥厚が認められます。

牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)の治療と予防

基本的に牛の外傷性心膜炎(創傷性心膜炎)は予後不良となりますが、必要な場合は治療を行います。

この病気は予防をすることが重要となり、環境整備で釘や金属異物のチェックを行うことや予防的に第二胃内に磁石を設置することも考えられます。

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