ルーメンアルカローシス の症状と治療について

牛のルーメンアルカローシスは第一胃内におけるアンモニアの過剰発酵が起こり、胃内のpHが上昇、この状態が継続することで第一胃腐敗症(大腸菌やプロテウス属菌の急激な増加により内容物の腐敗)となります。症状は急性期と慢性期で消化器症状が認められます。

 ルーメンアルカローシス の症状と治療について

ルーメンアルカローシスの発生機序

タンパク質の多給や尿素系資料添加物から多量のアンモニアが発生、胃内のpHが上昇することに起因します。飼料の急変、飼料中の繊維質の不足も原因となり得ます。

ルーメンアルカローシスの症状

急性期の症状

急性期では脈拍・呼吸数の増加、発熱、下痢、神経症状などが認められます。尿素中毒に類似する症状が認められます。

慢性期の症状

慢性期では食欲や反芻の低下、第一胃の鼓張、下痢などが認められます。若齢では関節の腫大、四肢の浮腫、湿疹が認められることがあります。

性差がある症状

オス牛では精液の性状に異常が出ることがあります。経過が長いと尿石症や胎盤停滞、子宮内膜炎などの繁殖疾患を併発することがあります。

ルーメンアルカローシスの診断

牛がルーメンアルカローシス考えられる時に診断するには、

臨床症状:呼気のアンモニア臭(腐敗臭)、尿のpHの低下などを組み合わせて見当をつけます。

第一胃内容液の検査:pHの上昇、亜硝酸還元時間の延長、アンモニアの増加などを見ます。

稟告:農家さんの給与している飼料と飲水量についての情報を聴取します。

以上を複合的に考え、診断を行います。類症鑑別(ルーメンアシドーシス、単純性消化不良、外傷性第二胃腹膜炎など)も適切に行うことが重要です。

ルーメンアシドーシス の治療・原因・予防

ルーメンアルカローシスの治療

牛のルーメンアルカローシスの治療は5つほどに大別されます。

1つ目は原因の除去です。飼料が原因となることが多いため、この飼料の給餌をやめてもらいます。

2つ目は第一胃内容液のpHを補正します。酢酸や希塩酸、乳酸などを用いて行います。

3つ目はミクロフローラの活性化があります。第一胃内容液の移植です。

4つ目は第一胃の切開を行い、原因となっている物質の除去、第一胃内容液の直接的な移植になります。

5つ目は対症療法です。アンコーマ、アルギメート、オルメタなどを投与しアンモニアの解毒、排泄を促進します。そのほかにも症状によってはCa剤、Mg剤、ビタミン製剤、ATP製剤、肝臓薬、抗ヒスタミン剤などの投与を行いこともあります。

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