コクシエラ症 (Q熱)の疫学・症状・治療|人獣共通感染症

コクシエラ症(Q熱)は牛に限らず様々な動物で発熱や流産をもたらす感染症で対象動物は牛、馬、豚、めん羊、ヤギ、犬、猫、野生動物および人となっています。原因はCoxiella burnetiiで世界各国に分布していると言われています。症状は妊娠動物で流産、人では子供や高齢者でのインフルエンザ様の症状が顕著に認められます。

コクシエラ症(Q熱)の疫学・症状・治療|人獣共通感染症

コクシエラ症(Q熱)の原因

コクシエラ症(Q熱)の原因はCoxiella burnetiiです。特徴としては偏性細胞内寄生菌で理化学的作用に強い抵抗性を示します。偏性細胞内寄生というのは細胞質の空胞内で増殖し大型細胞から小型細胞を作ることをさしています。

世界各国に存在していて、国内動物での発生報告は稀ですが、人の症例(Q熱)は年間数例ほど見られます。

コクシエラ症(Q熱)に感染する経路は?

コクシエラ症(Q熱)に感染する経路はダニと野生動物でできている感染環に家畜(や人)が入ってしまい感染します。

人への感染経路はダニはほとんど関与せずに汚染排泄物の吸入感染、未殺菌乳(コクシエラ症に感染した牛の牛乳や糞便)からの経口感染があります。

コクシエラ症(Q熱)の症状

人が感染すると急性ではインフルエンザ様の症状、慢性経過で心内膜炎を起こす可能性が大きいです、四類感染症に定められています。

感染母牛・妊娠牛では子宮内膜炎、不妊などの繁殖障害、流産、虚弱牛の出生などが考えられます。これ以外の感染動物では軽度の発熱程度でほとんど無症状ですが、乳汁や糞便にはコクシエラを排泄します。これが問題となります。

コクシエラ症(Q熱)の予防・治療

コクシエラ症(Q熱)の予防

コクシエラ症(Q熱)の予防はダニの対策を行い、牛への感染を避けることが重要です。日本ではワクチンは実用化されていません。

コクシエラ症(Q熱)の治療

コクシエラ症(Q熱)の治療はテトラサイクリン系抗菌剤が有効です。人工培地では発育しないため菌分離は発育鶏卵卵黄嚢内接種、サル腎細胞、A/Jマウス腹腔内接種があります。同定はギメネッツ染色、マキャベロ染色、蛍光抗体法。

類症鑑別には同じく流産や生殖器に異常をもたらすブルセラ病、伝染性羊流産などが考えられます。

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