牛の 結核病 の症状・診断・治療

牛の 結核病 は限局的な感染では症状を示さないが、結核病巣を形成します。重症例では貧血、咳、リンパ節の腫大が認められます。結核病には実用的なワクチンがなく、化学療法も困難です。Mycobacterium bovis(牛型結核菌)が原因。

牛の 結核病 の症状・診断・治療

日本での発生状況

日本では乳牛の結核菌の清浄化はほぼ達成されています。これはツベルクリン反応による摘発や淘汰の効果によると考えられており、1998年以降は5年に1回以上のツベルクリン反応検査が行われています。肉用牛では散発例が継続しています。

ツベルクリン反応とは

日本では5年に1回以上の検査が家畜伝染病予防法で義務付けられていて肉牛は検査の対象外となります。方法は診断液を牛の鼻根部皮内に注射し、48〜72時間後の皮膚の腫脹度と硬結の有無で判定します。

判定は腫脹度5mm以上で硬結を伴えば陽性、3mm以下で陰性になります。そのほかを偽陽性とし再検査を行います。

原因

牛の結核病はMycobacterium bovis(牛型結核菌)が原因となります。グラム陽性の抗酸菌と言われ、好気性、通性細胞内寄生性が特徴的です。

結核病の感染は経気道感染が主ですが、経口感染・胎盤感染も起こります。肺病巣をもつ牛型結核菌感染牛は気管分泌物、鼻汁、唾液、乳汁、糞便に菌を排出し、牛舎環境を汚染します。

症状

牛の結核病はリンパ節など感染が限局される場合には症状を示さないことがあります。全身感染などの重症例では貧血や咳、リンパ節腫大が認められますが、ツベルクリン反応で摘発されるため、このような症例が認められることは少ないです。

結核菌は肺、縦隔膜リンパ節、肺門リンパ節に病巣を高頻度に形成します。ただ、自然治癒することもあります。免疫機能が低下した牛や妊娠牛ではリンパ行性、血行性に広がり、続いて全身性粟粒性結核隣重症化することがあります。

組織学的な所見では初期は炎症細胞浸潤からなる滲出性炎が起こります。結核結節の中央部は凝固壊死層(乾酪壊死)で、これに接してラングハンス型巨細胞を含む類上皮細胞層があり、そのさらに外層は線維細胞および膠原線維より形成されます。

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治療・予防

牛の結核病には実用的なワクチンがなく、化学療法も困難です。結核発生群には定期的なツベルクリン検査を行い、陽性牛の早期摘発と淘汰が防疫上重要になります。鑑別する疾患には非結核性抗酸菌症、放線菌症があります。

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